ホワイトニング歯磨き粉は歯を白くできない?

 

年齢とともに気になってくる自分の歯の黄ばみや着色汚れを見ると、テレビや雑誌などで見かける芸能人やモデルなどの真っ白な歯にに憧れずにはいられません。

 

さすがに、まぶしくなるような真っ白な歯は、一般人には白すぎるような気もしますが、黄ばみや着色汚れのない自然な白い歯には誰もが憧れますよね。

 

 

歯科医院で施術するホワイトニングとホワイトニング歯磨き粉の違いとは

 

歯の黄ばみや着色汚れなどが気になり、ホワイトニングをしたいなと思ったときにまず思い浮かぶのは、歯科医院で施術するホワイトニングではないでしょうか。
しかし、歯を白くしたいとは思うものの歯科医院でのホワイトニングの値段はピンキリで、一般的に高いからやめておこうとあきらめたり、薬剤を使用して歯を白くするという方法が方もいるかもしれません。

 

歯科医院で行うホワイトニングとホワイトニング歯磨き粉では、歯を白くしていくのにどんな違いがあるのでしょうか。

 

歯科医院で施術するホワイトニング

歯科医院で施術されるホワイトニングは、歯の色素を分解する成分「過酸化水素等」を含む薬液を歯の表面に浸透させ、LED照射を使用して活性化させることで、歯の白さや明るさをアップさせます。

 

過酸化水素を使用したホワイトニングは、歯にしみたり、歯茎に付着したときに漂白成分によって白くなってしまうこともあるため、歯科医師や歯科衛生士で国家資格を持っていないと取り扱うことができません。

 

今すぐにでも歯を真っ白にしたくて、お値段がある程度かかってもかまわないという方は、歯科医院でのホワイトニングがおすすめです。

 

自宅で始められるホワイトニング歯磨き粉

ホワイトニング歯磨き粉としておすすめの成分は、歯の黄ばみや着色汚れを浮かせてから落とし、歯の表面をコーティングして、汚れが再度ついてしまうのを予防してくれる「ポリリン酸」「ハイドロキシアパタイト」です。

 

ポリリン酸
歯の表面に付着している黄ばみや着色汚れが気になっている方におすすめの成分で、黄ばみや着色汚れを落とすのと同時に歯をコーティングして、汚れや着色が再び付着しないように予防をしてくれます。

 

ハイドロキシアパタイト
歯垢や着色汚れが付きにくく美しい歯にしたい方におすすめで、エナメル質に近い成分なので、歯の表面についてしまった傷の凸凹を埋めて、歯垢や着色汚れをつきにくくすし、汚れを吸着して歯垢や着色汚れを取り除きやすくしてくれます。

 

着色汚れや歯の黄ばみなどを落とすために、研磨剤の量が多く配合された歯磨き粉で毎日歯を磨いてしまうと、歯の汚れはキレイになりますが表面のエナメル質に傷がついてしまい、逆にしばらくすると着色汚れがつきやすくなってしまうため、上記の成分の配合されたホワイトニング歯磨き粉がおすすめです。

 

ホワイトニング歯磨き粉は歯を自然な白さにしてくれる!

 

販売されている多くのホワイトニング歯磨き粉には「歯を白くする!」とうたっていたりするため、真っ白な歯をイメージしてしまうのではないでしょうか?

 

ホワイトニング歯磨き粉は、歯科医院で施術するように歯の内側から漂白して真っ白にすることはできませんが、歯の表面の黄ばみや着色汚れ、ヤニなどを除去して本来の自然な歯の白さを取り戻します

 

市販のホワイトニング歯磨き粉の場合、研磨剤の粒子が大きいものや配合量が多いものは、汚れを削り落として歯の表面のエナメル質に傷がつけたり、知覚過敏や歯周病が悪化してしまう心配があります。

 

そのため、歯の硬さよりも柔らかい硬さの粒で、歯の表面のエナメル質や歯ぐきを傷つけないナノ粒子レベルのものを選うことが大切です。
ハイドロキシアパタイトなどの極小粒の研磨剤やポリリン酸ならば、汚れを表の表面から浮かせて吸着してから落とす歯の表面を傷つけることがありません。

 

また、薬用ハイドロキシアパタイトは汚れを吸着するだけではなく、成分が歯や骨に似ているので歯の欠損部分を補強する働きも持っているので、歯の表面がツルツルになり歯が白く見えます。

 

歯磨き粉に配合されているのはどのような成分?

ホワイトニング歯磨き粉には、歯の表面の黄ばみや着色汚れなどを落とすための有効成分や、その他にも薬用成分が配合されているので、毎日の歯磨きのときに使用することでホワイトニングだけではなく、虫歯予防、歯周病予防、口臭予防、知覚過敏までケアしてくれるものもあります。

 

歯磨き粉は日本の薬事法によって、「化粧品」と「医薬部外品」に分類されており、基本の成分が配合された歯磨き粉は「化粧品」に、この歯磨き粉に薬用成分が配合されることで「医薬部外品」の歯磨き粉として扱われます。

 

 

日本で販売されている歯磨き粉の約90%、ほとんどの歯磨き粉が医薬部外品のもので、ホワイトニングだけではなく、虫歯予防、歯周病予防、口臭予防、知覚過敏のケアなど、さまざまなタイプの歯磨き粉があります。

 

歯磨き粉には必ず本体か箱に基本成分と薬用成分が表記されており、それぞれの目的に合うような成分が配合されています。では、歯磨き粉にはどのような基本成分や薬用成分が配合されているのでしょうか。

 

基本成分

(記載している成分のうち1つか2つ含まれていることが多いです)

  • 清掃剤(研磨剤)

    歯の表面の歯垢(プラーク)や着色汚れ(ステイン)などの汚れを綺麗にします
    ただし、研磨剤の粒子が大きいものや量が多いものは、歯の表面のエナメル質を傷つけてしまいます

    ■配合成分
    リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウム など

  • 湿潤剤

    歯磨き粉に適度な粘り気を与えて、口の中が乾燥していても使用しやすくします

    ■配合成分
    グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール(PG) など

  • 発泡剤

    歯磨き粉を泡立たせて口内に拡散させる成分です
    ただし、泡立ちがよすぎると磨き残しができてしまいます

    ■配合成分
    ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンソーダ、ショ糖脂肪酸エステル など

  • 粘結剤

    歯磨き粉の粉と液体を結合させて歯磨き粉に適度な粘り気を与えるなど、湿潤剤と同じような働きをします

    ■配合成分
    アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン など

  • 香味剤

    歯磨き粉の味や爽快感などの香りをつけたりなど、薬品などの味や臭いを消して歯磨き粉を使いやすくします

    ■配合成分
    サッカリンNa、メントール、ミント類 など

  • 保存料

    歯磨き粉の変質を防ぎます

    ■配合成分
    パラベン、安息香酸ナトリウム、酸化Ti(チタン) など

 

 

薬用成分

(記載している成分のうち1つか2つ含まれていることが多いです)

  • フッ素

    歯を強くする成分で虫歯の予防を主な目的としており、市販のほとんどの歯磨き粉にはフッ素が配合されています。

    ■配合成分
    フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズ など

  • 殺菌成分

    殺菌作用によって菌の増殖を抑えて歯垢を出来にくくしたり、虫歯菌や歯周病菌を殺菌して改善や予防をします。

    ■配合成分
    クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン など

  • 消炎剤

    歯周病による歯ぐきの炎症や出血などの改善を目的とした成分が配合されています。

    ■配合成分
    グリチルリチン酸ジカリウム、トラネキサム酸 など

  • 知覚過敏

    研磨剤が入っていないものが多く、冷たいものや甘いものなどを食べたときや、歯磨きをしたときの刺激などによって歯が痛むのを、知覚過敏に効果がある配合成分によって歯がしみるのを防ぎます。

    ■配合成分
    硝酸カリウム、乳酸アルミニウム など

  • ホワイトニング

    歯の表面の黄ばみや着色汚れを落とす成分が配合されており、日本では歯の表面を研磨するものと、着色を浮き上がらせて落とすものがあります。

    ■配合成分
    ポリリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール など

 

歯磨き粉に危険な成分が配合されている?

歯磨き粉で歯を磨いたあとにオレンジジュースを飲んで、なんとも言えない苦みを感じたことはありませんか?この苦みですが、実は歯磨き粉に含まれている化学合成物質が影響しています。

多くの歯磨き粉に含まれる「ラウリル硫酸Na」は化学合成物質で、舌にある味蕾という味を感じるための感覚器官の細胞を一時的に溶かしてしまうので、苦みを感じるなどの味覚障害が起こってしまいます。

 

多くの歯磨き粉にはさまざま種類の化学化合物質や研磨剤などが配合されており、なかには体に悪影響を与えると言われているものも配合されています。

 

口内粘膜は普通の皮膚よりも13倍も多くこれらの物質を吸収してしまうと言われているため、毎日歯磨き粉を使用し続けることに不安を感じてしまいます。

 

■使用を続けると体に危険性が高いと言われている成分

ラウリル硫酸Na

(発泡剤)

味覚障害

プロピレングリコール

(湿潤剤)

発がん促進作用

サッカリンNa

(香味剤)

発がん性

水酸化アルミニウム

(清掃剤)

アルツハイマー、味覚障害

酸化Ti(チタン)

(保存料)

発がん性、アルツハイマー、不妊 など

フッ素

発がん性 など

 

 

■ホワイトニング歯磨き粉で避けたい成分

無水ケイ素

「清掃剤」として無水ケイ酸が使用されている場合、粒子が大きく歯のエナメル質と同等かそれ以上の硬さのある研磨剤なので、歯を傷つけてしまうため要注意です。

■「無水ケイ酸」以外の表記

  • シリカ
  • 無水ケイ酸A
  • 軽質無水ケイ酸 など
炭酸カルシウム

歯のエナメル質の硬さよりは柔らかい粒子の研磨剤ですが、それでも硬さがあるため粒子が大ききい場合には歯を傷つけてしまう可能性があります。

■清掃剤「炭酸カルシウム」以外の表記

  • 炭酸Ca
  • 重質炭酸カルシウム
  • リン酸2Ca
  • 三リン酸カルシウム
  • 第二リン酸カルシウム など
水酸化アルミニウム

多くの口臭予防を目的にしている歯磨き粉の薬用成分や、歯のエナメル質の硬さよりは柔らかい粒子の研磨剤として使用されていますが、それなりの硬さがあるため粒子が大ききい場合には歯を傷つけてしまう可能性があります。

 

毎日、白い歯になりたいからと知らないうちに添加物や化学物質が入ったホワイトニング歯磨き粉を口に含んでしまっていると、ブラッシング時にその成分によって歯のエナメル質を少しずつ削っていたり、体に悪影響を与えてしまう物質が体に入ってきてしまいます。

 

普通の歯磨き粉やホワイトニング歯磨き粉を選ぶときには、体に悪影響を与えることが少ない成分で歯の表面を傷つけない、歯に安心の超極小粒の研磨剤「薬用ハイドロキシアパタイト」や、歯の表面の黄ばみや着色汚れを浮かせてから落とす「ポリリン酸」が使用されているものがおすすめです。

 

歯磨き粉の成分表示要領についての詳しい情報はこちら「JDMA日本歯磨工業会

 

 

正しいブラッシングできれいに汚れを落としてホワイトニング!

毎日歯の汚れを落とすためにしている歯磨きですが、なんとなくで磨いていたりはしませんか?せっかくホワイトニング成分が配合された歯磨き粉を使用していても、正しいブラッシングができていなければ歯の汚れはキレイになりません。

 

ホワイトニング歯磨き粉の効果をしっかりと実感できるように、歯と歯の隙間や細かい溝にも成分が行き届くような、小回りが利く毛先がやわらかい四角断面毛の歯ブラシを選ぶことも大切です!

 

 

歯医者さんが推奨するブラッシング方法

 

 

スクラビング法(3分)+バス法(2分)を組み合わせましょう!

 

  • スクラビング法


    歯の外側は歯ブラシの毛先を歯に90度にあてて、鉛筆を持つようにして力を入れすぎず(毛先が広がらない程度)小刻みに横に動かし、歯の内側は歯ブラシの毛先を歯に45度にあてて磨き、歯間部の歯垢を落とします。

  • バス法


    歯ブラシの毛先を歯ぐきと歯の境目に45度の角度にあてて、鉛筆を持つようにして力を入れすぎず(毛先が広がらない程度)小刻みに横に動かして磨き、歯周ポケットの汚れをかき出す磨き方です。

 

正しいブラッシング方法で歯磨きをすることで、ホワイトニング効果だけではなく、虫歯や歯周病などの予防もすることができます。年齢を重ねたときにしっかりと健康でキレイな歯を残しておけるように、毎日やさしくしっかりと磨くことが大切です。

 

ホワイトニング歯磨き粉のまとめ

ホワイトニング歯磨き粉は自宅で簡単に始めることができます。しかし、選ぶ歯磨き粉によっては大きい粒の研磨剤で毎日歯のエナメル質を少しずつ削っていると思うと怖いですよね。

 

そのため、歯にやさしい悪影響を与えることが少ない成分で歯の表面を傷つけない、歯に安心の超極小粒の研磨剤「薬用ハイドロキシアパタイト」や、歯の表面の黄ばみや着色汚れを浮かせてから落とす「ポリリン酸」が使用されているものがおすすめです。

 

ホワイトニング歯磨き粉は、即効性はないので歯が自然な白さを取り戻すまでに歯の白さには個人差がありますが、3〜4か月程度かかるため、毎日の歯磨きに取り入れてやさしくしっかりと歯磨きをしていきましょう。